DavePerthのオーストラリア生活記&海外旅行記

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中国から中央アジア ~シルクロード横断ディープ旅~ カザフスタン編⑤

<郊外の村~国境封鎖~アルマティ>~旅のハイライト・ヒッチハイク攻勢から国境封鎖と警備兵との対峙、そして放牧民に助けられ一命をとりとめる~

 

 

《現実離れの光景の中、ヒッチハイクで奥へ奥へと国境へ》

翌日は朝5:00前に起きて家の前に出てみると、何とも喉かな村の集落の雰囲気で、そこらじゅうに牛やヤギが歩いていた。

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泊めてもらった村の朝の風景。のどかとしか言いようがない。。

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牛・馬・ヤギがどこでも自由に歩いている

なぜこんなに早く出ていくのかというと、俺達は今日更に奥へ行き、キルギスタンとの国境まで行ってそのままトレッキングをしながら、国境を越えてキルギスタンに入国しようという計画なのだ!

が、そんな国境など一般の人間には解放していないとの地元民の声が多々あり、また国境を越えてもそこから先は完全に人気のない山々を越えて行かなければ街には出られなのである。

とにかく地元の人に聞けば聞く程、無謀な計画なような気がしてきた。。

果たして食料もあまりなく水も確保しなければならない状況で、分けわからない所に突っ込んでいくとは無鉄砲・無計画にも程があるが、ここまで来たら運命共同体なので彼ら・スイスコンビと一緒に突っ込んでいこうと思う。

そして乗合いバスを捕まえて(こんな集落にも乗合いバスが来るとはびっくりした)、しばらく乗っているとそこが終点なのかKegenという果ての集落で下された。

そう、ここが乗合いバスの終着点なので、ここから先はヒッチハイクしか移動手段が無いのである。

そしてちょっと歩いた先で車を拾おうとヒッチハイクを始めながら周りを見渡すと、周囲の景色は圧倒的な荒野に囲まれ、さらにその奥には山々が連なっており何とも現実離れした光景の中でヒッチハイクなどしている事に気付いた。

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ここからヒッチハイクスタート!自分でも現実味を感じない、不思議な感覚だった

まるで映画のワンシーンのようだ、

などと思っていると早速一台の車が止まり他の乗客に詰めてもらって、ギュウギュウで乗り込んだ。

車窓から見える、荒野と山々のダイナミックな対比の光景にポカーンと見とれてしまう。一言に山といっても色々変化に富んでおり、一番手前の層は茶色い岩山っぽい感じで、その後方は緑豊かな山々、そしてさらに奥の一番高さのある山の層は雪山というが荒野の奥に連なっている。

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ヒッチハイクの途中で寄った、手作りヨーグルトやチーズを売る遊牧民の店

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広大な荒野の奥に広がる山脈。茶色・緑・白の山々の変化がダイナミック!

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こんな光景が延々と続いている

こんな光景は初めてなので現実味が薄く、自分が一体どこで何をやっているのか一瞬分からなくなってしまう。

そして結構な距離を走った後、次の村に着いたのでそこで降ろされた。その村ものんびりとしていて、小さなモスクがあったりと全くアルマティとは別世界に深く入って行ってる。

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途中で車を下ろされた村。どんどん人も車も少なくなっていく。。

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その後も数台車を捕まえ、また降りた村には一軒の店しか無さそうだった。

どうやらここから先は村や店は一切なさそうなので、ここで水とかを補給しようと先に見える一軒の商店に向かって歩いていると、ビクトールが一台の車を止めた。そして慌ただしく水も買わないまま車に乗せられ出発してしまった。

まさにドタバタ。とにかくこのドライバーはやかましく何やら喚いているが、どうやら俺達が行きたいといっている国境はダメだとか、何とか騒いでいるみたい。

とにかくそこまで行ってくれと何度も身振り手振りで押し問答して、ようやくあと少しで国境という所で下されて車は俺達を残しUターンして去って行った。ドライバーはここをまっすぐ行けば国境だ、とジェスチャーしていたがとにかく周りは何もない荒野のど真ん中

ちょっとは予想してたとはいえあまりにもお粗末な展開。

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奥へ行くと、村の道路も舗装すらされていない。でも馬車はある

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ただひたすら真っすぐ行ける所まで進むんだ!!

 


D15 地球の歩き方 中央アジア サマルカンドとシルクロードの国々 2019~2020 (ウズベキスタン カザフスタン キルギス トルクメニスタン タジキスタン

)
ディープすぎるシルクロード中央アジアの旅 (中経の文庫)

 

《国境警備の兵士との攻防》

しょうがなく重い荷物をしょってヒイヒイ言いながら歩いていると、やがて前方に白い門が見えてきた!

どうやらあれが国境らしい、、っておいっ! 周り何にもないぞ!

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あの門がキルギスタンとの国境。前後左右周りに何もない。。

仮にあれを通過出来ても奥は深~~い緑の森が見えるだけ。

一体どんなところなんだ、ここは?

実際旅行者が来るような国境じゃあなかろうにと、不安を抱きながら門に近づいて行くと、そこを管理しているらしき兵士が出てきた。

向こうも何でこんな所に外人の旅行者がいるんだ?と怪訝な表情をしているのだが、すると案の定というかやはりここの国境はクローズしているとのこと。

ここまで来たら空いててよ、国境! とガックリ来たが良く考えたら、いや良く考えなくても普通ここの国境が空いてると思う方がおかしい

なら賄賂を!と現金を探すが途中ロクに現金も引き出さず、村々をすっ飛ばしてきたため3人からかき集めてもUS$5くらいしかなく、そのなけなしのキャッシュを兵士に差し出したら鼻で笑われた。。

思えばさっき近くで降ろしてくれた、最後に捕まえたドライバーもさかんに国境は空いていないという仕草を繰り返してはいたではないか!

それなのに俺達はそのドライバーに、おっさんいいからそのまま行ってくれ!と強引に勢いでここまで来たのだが、愚かなのは完全に俺達の方である。

ま、実はこのまま仮に国境が空いていたとしてもそれはそれで、水も無ければ食料もほぼ底をついているといった状況なのでどちらにしても厳しい状況だったのだが、、、

ってなんてアホなんだ俺達

そして水などが買えるまともな村は、一番近くてここから24kmくらいもあり、例の如く俺の荷物の総重量は絶望的に重いので、

喉が渇いたらその村までたまに点在する、路上の水たまりのでも飲まないといけないのかと、

あまりの状況に愕然となっていた。

俺はここは遠慮などしたらダメだと意を決し、強引に兵士達にジェスチャーで水をくれとしつこく頼みまくったら、何と水を俺のペットボトル分いっぱいにしてくれたので調子に乗って食料もくれと聞いてみたがそれはやれないとのこと。

なら、次の民家のある集落までそのオフィスの横に置いてある立派なジープで連れて行ってくれないかと押してみるが、勿論答えはハエでも追い払うようにノー!そして見回りにでも行くのかジープを発進させたので、一緒に飛び乗ろうとすると鋭く切り返されて蹴散らされた。。

 

 

《捨てる神あれば拾う神あり・遊牧民との出会い》

これでもう次の村まで本当に歩くしかないので、どうしようもなく絶望的な気分で真っ青な空を眺めながら重たいバックパックを背負って歩いていると、何と皮肉な程景色が綺麗な事か。

圧倒的な自然がでーんと延々に広がっており、相変わらず大平原と奥の雪山のコントラストの美しさに、まるで自分が映画のワンシーンの中にいる旅人になったような気が一瞬した。

しかし現実に戻ると食べ物も現金も無く、国境をはじき出されここから重い荷物しょって20数キロ先まで何もない所を歩かなければならないのだ。

 

それでもずっとブツクサいいながら歩いているとふと目に入って来たのは、広がる草原の中にユルタと言われる遊牧民の伝統的な白い丸形のテントが点在してるではないか!

ここはもうなりふり構わず行くしかないと思い、道路からそれて草原の中に突っ込んで行き、一番近いテントに向かって勢いよく歩いて行った!

テントに近づくと、子供達が外で遊んでいるので身振り手振りでお父さんはいないかと尋ねてみる。最初は戸惑っているかんじだったが、中にはいっぱい人がいて、大人たちが言うには、なにやらお父さんがもうすぐ帰って来るので待っていろとのこと。

しばらく待っていると馬に乗ったお父さんが帰って来るではないか。

子供達が俺達を指差して何やら説明してるみたいだが、お父さんも英語が出来ないので俺達に向かってジェスチャーで15分くらいちょっと待っててくれ、伝えてきた。

 

さらに待っているといよいよ中に入れと言われたので、そのミステリアスなユルタのテントの中に入ってみてびっくり!

これが噂のユルタか~、と言わんばかりの真っ白な外観とは打って変わってテントの中は、トルコ絨毯のような煌びやかな刺繍が内側の壁面を覆っていて眩しいくらいだ。

 

〔そして何よりもっと驚いたのはテーブルの上に広がっているご馳走!そう、うちらは喉もカラカラ食料も底を尽き腹もペコペコ。完全に飢えているのだ。そして目の前にはパンや御菓子やフルーツ・チーズやおかず、そしてお茶などが並べられており、それを次々と口に運んでいく俺達。〕

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シンプルな外観とは対照的に中はカラフルな装飾がされているユルタ

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おばあさんはここでヤギの毛を扱っている

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おばあさんの手作りチーズ

よく考えてみるとすごいことが起きている。

こんな大平原の真っただ中にあり、言葉も全く通じぬ放牧民のユルタに突然お邪魔する俺達も図々しいが、その正にどこの馬の骨とも分からぬ旅行者を招き入れ、そのままもてなしてしまうなんてすごいことだ。

 

何か本当に現実感が無い感覚がずっと続いていて、極めつけがこの出来事だ!

俺は頂いたものの中でも、特に揚げパンがお気に入りで何個も食ってしまった。

そしてここの住民の家族構成についてだが、ここでは祖父母達が暮らしており、馬に乗っていたお父さん家族はアルマティの街に住んでおり、子供達の休みを利用して帰省してるらしい。

なので気になっていた、裏に止めてある立派な4WDの車は街でそこそこの地位につく察官のお父さんの物らしい。ここではおばあちゃんが手作りチーズを作っていてそれを外に干していたり、羊の毛を取って処理したりしていて、伝統的な放牧民のライフスタイルを守っていた。

食事後に子供達と遊んだりしていると、何やらちょっと倉庫の引っ越しを手伝えば、あの麗しい4WDで途中まで送ってくれるというオファーお父様から頂いた。

はい、喜んで!

 

まさかの期待通りの展開にビックリが止まらない俺。

引っ越しと言ってもユルタの他にもう一つプレハブ見たいな建物があるのだが、それをみんなで持ち上げて少し動かすだけ。そんなのお安い御用だ。

ちゃっちゃとそれを済ませもう一つの母屋のユルタを見学させてもらったりしてるとお父さんがさあ行くぞと言うので子供達とお別れしていざ出発!

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どこからどこまでが自分の土地なんだろう。。っていうかとなりの家は何キロも離れている

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ユルタの前で皆で記念撮影。これは忘れたくても忘れられない劇的な思い出になった

お父さんは俺達を送っていく途中親切にも、切り立った崖の上に行き迫力ある自然を見せてくれたり、他にも景色がメチャ綺麗な所に行ってくれたりした。更に崖の下に勢いよく降りて行って、真っ白な地面の上を猛スピードで飛ばしたりしてスリリングだった。

そしてその白いのは最初雪かと思ったら、何とだった。なめてみても確かにしょっぱい。辺り一面真っ白な塩で覆われた何とも不思議な光景に目を奪われながらお父さんに本当に感謝した。

何て親切な人なんだろう。。。

 

その後は一番近い車の拾える町まで送ってくれ、お父さんともバイバイした。

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これが荒野に突如現れる、塩の山。本当にしょっぱい

 

《そして再会!》

いやー、本当にあのトレッキングからローカルハウスでのステイ、荒野でのヒッチハイク、国境トラブルからユルタ体験と怒涛の展開が続き、何だか現実世界では無く映画か何かの中で動いているような不思議なフワフワした数日間だったな。

それにしても、この数日間は今回の旅の中でもダントツに濃い時間だったな。ハラハラして次の展開が全く読めずに、本当に旅してるって感じだった。北京で落ち込んでいたのとか本当なんだったんだろう。。。

まさに旅は出会いやタイミングなどで大きく流れが変わっていくな。

 

最初から予期したプラン通りの事が起きても驚かないけど、明日が分からないから面白くて、それが日常とは違う旅の醍醐味なんだろうな。本当ウルムチに入ったあたりからすごい勢いになってきたな、この旅も。

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途中で見えた何もない村に似合わぬサイズのモスク。

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ここまで来たら、後は文明に帰れる

そしてこの町から乗合いタクシーに乗って結局アルマティーに帰って来てしまった。

アルマティーのバスターミナルに着くと究極的に図々しい俺達は、既にお別れしたはずのElranに電話をしてしまう。何と神様のような彼はすぐに迎えに行くからそこで待ってろとの事。

そして待ってる間もおとなしくせずに、売店若い女の子2人組をフレーズブックを駆使してロシア語でナンパし続ける俺達。そしてここでも女の子達は俺に一番興味を示し一歩リード。本当カザフスタンに入ってから調子いいな、ここは日本男児の天国だ。

女の子達ともどんどんいい感じになってきた所で、Elranがこうなる事を予想してたんじゃないかと思うほど早く電光石火の登場。よって泣く泣く女の子達に別れを告げてElranと再会。

こんなアホで迷惑な俺達にも彼は、

しょうがねぇやつらだなぁ、だからあの国境は閉まってるっていったじゃんか~と嬉しそうにさもお前らは俺が居なければだめだな、

みたいな感じで快く出迎えてくれた。

彼のおばさんが車で一緒に来てくれて、それでElranの家に連れて行ってもらった。色んな事があったので随分この家も久しぶりに感じたが、何とも居心地が良くリラックス出来る。

その夜は飯くったりトランプしたりして家でゆっくりと過ごした。

 

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